導入事例 会計検査院様

実施概要

【研修名】   マネジメントスキル 部下を活かすマネジメント"新作法"

【研修実施日】 2024年2月26日

【実施形態】  対面

【対象】    幹部・管理職(課長職以上)の方

【受講者数】  52名

ご担当様との一問一答

本研修を企画・運営された3名のご担当様に

研修を導入・実施されての所感を伺いました。

 

【インタビュイー】

 

会計検査院 事務総長官房

上席企画調査官(当時)池谷 哲 様(写真中央)

上席企画調査官付 総括副長(当時)花輪 智彦 様(同左)

上席企画調査官付 副長 小林 雅子 様(同右)

 

 

Q.   貴院にて、管理職対象のマネジメント講演会を実施された経緯をお伺いします。

 ー時代の変化に対応し、管理職層のマネジメント力向上に注力

会計検査院は、国の収入支出等の決算等を検査する、憲法上の独立した国の機関です。

 

とはいえ近年では、他の省庁等と同様に、女性採用の増加や再任用職員の増加に伴う職員構成の変化、ワークライフバランスを始めとする働き方の変化、また急速なデジタル化など内外の著しい環境変化に直面しています。

 

その中で、幹部・管理職と現場の意識の違いや、コミュニケーション課題、さらに、時代の変化に伴う人材の流出リスクなどに危機感を持ってきました。そして、これまで幹部・管理職においては、最新のマネジメントの知識やマネジメント・スキルを学ぶ機会がなかなか十分に得られてきませんでしたので、組織として3年ほど前から取組を始め、マネジメント講演会を半年に1度実施することとし、今回が5回目となります。 

 

Q. 弊社代表の前川を講師に選定いただいた理由は何でしょうか?

マネジメントの実践と理論の両方を語れるバランスに期待。ダイバーシティ・マネジメントの内容もフィット

これまで4回の講演会では「心理的安全性」や「ハラスメント防止」など、トピック的なテーマを取り上げてきました。その過程で、受講者アンケートへの意見として「マネジメントの実践的なスキルについても学びたい」との要望が一定数上がってきました。

 

そこで、このテーマに相応しい講師を探していたところ、御社の前川代表の著書を拝読し、今回の講演のお願いに至りました。著書の内容が非常に実践的なマネジメントの解説であると同時に理論的な裏付けもしっかり述べられており、ダイバーシティ・マネジメントの重要性も丁寧に説かれていて、マネジメント・スキルを学ぶ上で素晴らしいと感じたためです。

 

Q. 先ほどのお話にもありましたが、貴院においても人材の多様化がかなり進んでいるとのご認識なのでしょうか。またそうだとすれば、弊社のプログラムにある、若手、女性、中高年者など、多様な働き手の価値観を読み解き、適切に対応しようとの「ダイバーシティ・マネジメント」の内容もフィットしたと考えてよいのでしょうか?

はい、そのとおりです。自分たちの職場の状況を平成初期と令和初期とで比較すると、先述のとおり、女性職員の増加と職員の高年齢化が大きく進んでいる点が特徴でした。

 

また、国家公務員にも再任用制度が入り60歳以上でも役職は離れるものの、最大5年間は勤務が続けられることになり、ベテラン職員層が増えてきています。

 

多様性という点では、若手世代の男性がこれまでに比べて家事や育児を積極的に担うようになってきた傾向も顕著です。そうしたことから、講演プロブラムのダイバーシティ・マネジメントの内容はとてもフィットしていたと感じました。

 

Q.  講演の中で、特に印象に残った点はありましたか?

ー部下に寄り添い活躍を支援する上司像、組織のパーパス(存在意義)を語る大切さに共感

まず、講演の導入部分のお話がとても上手だと感心しました。 ご自身の実体験や時代のエピソードなどを交えて、働く現場が昔と今でどう大きく変わったかなど一気に聴き手の心をつかむ内容でした。受講者もすぐに引き込まれたと思います。

上司の役割として「部下に寄り添い、気持ちや意見をしっかりと受け止め、その上で部下が活躍できるように様々な機会を与えていくことが大切だ」との基本的な考え方がお話しの随所に現れていました。上司の役割として重要だと考えられる内容であり、受講者にも印象強く伝わったものと感じています。

 

自組織や仕事のパーパス(存在意義、目的)を自覚し、言葉にしていくことが大切だというお話が刺さりました。本院のパーパスとは何か、仕事に込める思いというものを、しっかり語っていかなければと、あらためて気づかされました。また、「拙速は禁物」という趣旨のお話があり、自分自身も気をつけねばと自戒しました。

 

Q.  今回限られた時間の中で何度かグループワーク(討議)の機会を設けました。印象はいかがでしたか。

ー普段接触のない者同士の意見交換は、よい気づきと交流の場に

各グループとも、和やかに話が弾んでいた印象でした。

 

今回、グループのメンバーを決めるにあたり、上位の幹部同士が固まらなようにすることや、普段あまり接する機会のない人同士をくじ引きで組み合わせることなどの工夫をしました。その結果、よい雰囲気で率直な会話が弾み、新鮮な意見交換でいろいろな気づきが得られている様子でした。たいへん貴重で有意義な交流の機会になったのではないかと感じました。

Q. 今回の講演会の成果をどのように受け止めていますか? また受講者への今後の期待やメッセージがあればお聞かせください

担当者としては、ご講演をお願いした際に期待した内容どおりだったと感じています。

 

受講者から集約したアンケートを見ても、今回は受講者から非常に良い反応があったとの感触を得ており、成果は十分あったと考えています。

 

ー研修での学びを、実践に活かすこと―

上層部・上司が率先して部下とコミュニケーションを図ることに期待

このマネジメント講演会は、時代の変化に対応し、管理職のマネジメント能力をアップデートしていくことが目的です。その点、今回はマネジメントの最新の考え方やスキルを伝授していただきました。受講者の皆さんには、ぜひこれを日々実践していただくことを期待しています。

 

講演の中では、部下への傾聴の大切さが多く語られました。それに対しグループワークの中で、なかなか部下の意見を聴きやすい環境にないとの意見もありました。しかし、管理職側から率先して部下との1on1ミーティングの機会をつくることなどは可能なはずです。これを機にぜひ上層部や管理職が積極的に部下とのコミュニケーションを図ってほしいと期待しています。

 

また数年経つと職員や管理職層の入れ替わりもあります。よって今回のような外部講師からマネジメントに関わる有意義な情報を得られる機会を定期的につくっていくことが大切だと感じました。

 

アンケートに寄せられた参加者の感想やご意見(一部抜粋)

■とても分かりやすい講演で、グループワークを通じて管理職経験の長い先輩も同じような悩みを持っているとわかった。思い込みを持たず、目の前の職員ひとりひとりに向き合うことが大事と思った。今後は、仕事の話だけでなく雑談も含めて積極的に話しかけてみることにした。

 

■考え方、心構えだけでなく具体的に何を行えば良いのかまで踏み込んでおり非常に有意義だった。まだ自分がプレーヤーの意識を捨てられていないこと、プレーヤーのままでは人が動いてくれないことを認識できた。今後は、職員と1on1で話をして、行っている業務についての意義に納得してもらい、有能感を持ってもらえるようにしてみたい。

 

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