2019年2月21日
働き方改革・長時間労働の是正の課題を探る!/ 「人と組織を活かす現場の上司力」セミナー
************************************************************************
〔1〕前川孝雄の「人が育つ現場論」
働き方改革・長時間労働の是正の課題を探る!生産性をどう捉え伸ばすか
************************************************************************
働き方改革の柱の一つである「長時間労働の是正」。
時間外労働の上限規制を導入し、
一定日数の年次有給休暇の取得を企業側に義務付けるなど、
長らく続いてきた過渡な長時間労働の実態を改善するための法整備が進みました。
しかし、表面的・機械的な残業規制や抑制策によって、
現場に負荷がかかり、サービス残業が潜在化することへの憂慮の声などが聞かれます。
長時間労働を助長してきた日本企業の構造的な課題や、
より根源的な要因に切り込んだ現場での対応策が講じられなければ、
それらの歪みによって、働く一人ひとりにも経営にもマイナスの影響が
残ることが懸念されます。
そこで、長時間労働是正の課題をより深くとらえ直し、
「仕事の生産性」のあり方を考察し、働く一人ひとりが「働きがい」をもちながら、
効率的で生産的な働き方を目指す改革のあり方を考えてみましょう。
長時間労働を生み出し温存してきた日本型雇用
いわゆる日本型雇用は、欧米型雇用と比して人材育成の点等で優れた部分が多いものの、
長時間労働の温床になってきた側面も否めません。
日本型雇用の仕組みは、1940~1950年代からの製造業を中心とした
企業成長のなかで形成されてきました。いわゆる男女の役割分業を基本に、
男性は会社で働き、女性は家事・育児を一手に担う形によって、
男性は家庭を顧みることなく「一家の大黒柱」として長時間モーレツに働く…。
戦後の高度成長時代から平成の初期の頃まで、こうした形が定着してきたのです。
また、製造業の主たる人材はブルーカラーの工場労働者でしたから、
定型的な仕事によって「かけた時間=仕事の成果」という図式が成り立ちました。
そして、トヨタの「カンバン方式」や「カイゼン活動」に象徴されるように、
労働者の仕事の均質化と効率化を図ることで、大きく成果と成長を遂げてきました。
一方、立法から約70年になる労働基準法は、1日の労働時間を8時間と定めましたが、
労使の36協定が抜け道となって、実質的には青天井の残業も許容されてきました。
また、日本のメンバーシップ型雇用は欧米のジョブ型雇用と異なり、
労働力の流動性が会社の内側にあるのが特徴です。「解雇権の乱用」が認められず、
一度雇用した正社員には中長期にわたる雇用保障が必要となりますから、
企業は繁忙状況でも労働者を増やす前に、
現有労働者の残業で切り抜けることを優先します。
そして、残業代は労働者にとって生活費の補填・充実になりますから、
本来使用者に対するペナルティであった筈の残業手当は、
「時間をかけた方が給与が増える」という労働者への
「インセンティブ」になってしまったのです。
ワーク・ライフ・インテグレーションが求められる時代
→続きは『人材育成ジャーナル』へ
https://jinzai-journal.net/2019/02/19/ron/maekawa-2/
************************************************************************
〔2〕FeelWorksセミナー情報
************************************************************************
■公開セミナー
・【SMBCセミナー】2019/2/22(金)10:00~17:00
人と組織を活かす現場の上司力
~管理職としての「あり方」を明確にし、具体的な「やり方」を習得する~
講師:前川孝雄
場所:三井住友銀行呉服橋ビル
詳細・お申込みはこちら→http://bit.ly/2PtmL1K
・【みずほセミナー】2019/4/2(火) 9:30~17:00
社会人の基本と仕事の進め方
講師:前川孝雄
場所:みずほ総研所セミナールーム
詳細・お申込みはこちら→http://bit.ly/2GvbVn9
・【みずほセミナー】2019/4/2(火)4/3(水)4/4(木)9:30~17:00
社会人の基本と仕事の進め方
講師:田岡英明
場所:みずほ総研所セミナールーム
詳細・お申込みはこちら→http://bit.ly/2GvbVn9
・【みずほセミナー】2019/5/8(水)5/30(木)10:00~17:00
新任管理職のための 部下を育てチームを活かす現場の上司力
講師:前川孝雄
場所:みずほ総研セミナールーム
詳細・お申込みはこちら→http://bit.ly/2SdhOXK
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【FeelWorks入社2年目 アシスタント・安部薫(25)の編集後記】
この度は弊社メルマガをお読みいただきありがとうございました。
「長時間労働の是正」がテーマでしたが、
効率化を図りながら社内で丁寧にコミュニケーションを取る、
そのバランスは難しい問題なのではないでしょうか。
私自身、メール1本送るのも丁寧さと簡潔さのバランスは難しいと感じています。
また、仕事の棚卸しをするという話がありましたが、
少しでも「意味がないのでは?」と感じるような会議や仕事があれば、
社員が当事者としてその都度検討して改善する、というプロセスが大事だと
思います。「こういうものだろう」と習慣的に進めてしまうことも多いですが、
意識的に仕事を取捨選択し、集中すべき仕事に力を入れていきたいですね。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――