2018年9月11日
若手の全てが悪ではない?リテンションマネジメントを考える/「新入社員が辞めない!」無料セミナー開催★
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〔1〕前川孝雄の「人が育つ現場」相談室
今月のお題:若手の全てが悪ではない?リテンションマネジメントを考える
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優秀な人材をどのように企業に繋ぎとめるか、
「リテンションマネジメント」がホットワードとなっています。
特に、思いを持ちコストをかけ採用・育成した若手の離職防止は
企業で切実な課題となっています。
超人材売り手市場の中、転職を推奨する情報も多く、
若手の転職のハードルは下がるばかり。
企業組織の古い体質に見切りをつけた優秀な若手が辞めていくケースもあるようです。
若手のリテンションマネジメントをどのように考えたら良いでしょうか。
FeelWorks代表・前川がお答えします。
Q1離職する若手の心理を教えてください。
A: 安定した会社で働く、市場価値のある人材になる、この2つの意識があります。
「若手」と言っても十把一絡げには出来ませんが、大きく2つの特徴があると思います。
1つ目は、将来不安の時代で、安心・安定できる会社で働きたいという傾向です。
企業経営者や人事が法令を理解してない、
所謂「ブラック企業」と言われるような職場はまず避けるでしょう。
2つ目は、「自分で自分のキャリアをつくる」というキャリア思考です。
会社の看板がなくても市場価値のある人材になりたいという思いがあるため、
「我慢と忍耐で出世する」という社内の職位を重視するモデルに魅力を感じません。
例えば、若手銀行員の早期離職は象徴的な事例だと思います。
「地域社会に貢献したい」という志を持って入行したものの、
ノルマ達成のため顧客に必要とされない商品を売りつけることに嫌気がさし
離職した若手の話を聞きました。
上層部の「30代で支店長になるキャリアパスをつくるから辞めないでほしい」
という説得も、逆に離職を後押ししたようです。
若手は「この組織にいても自分のキャリアを築けない」と感じたのでしょう。
Q2若手のリテンションマネジメントのポイントを教えてください。
A:上司が、会社組織の発展と、若手のキャリア自律を紐づけて後押しすることです。
若手のキャリア自律を後押しするには、
そもそも上司自身がキャリア自律する必要があります。
特に、30代後半から50代後半のミドル世代は、自分自身のキャリア軸を見直し、
「自分はどう生きたいのか、どう働きたいのか」
明確に答えられるようにしておきたいところです。
どういう時に働きがいを感じるのか、内発的動機づけのポイントを整理するなど、
自分のキャリアや専門性を深めるためのアクションを起こしていきましょう。
イキイキと働いているミドル世代が周りにいる、
刺激し合える環境があるだけで、若手のキャリア自律の支援につながります。
さらに、上司が若手に気付きを与え内省に導くような
魅力的な問いかけが出来ると良いですね。
Q3マネジメントを尽くしても、一定数の若手の離職は避けられないかもしれません。
どのように捉えるべきでしょうか。
A:若手が辞めること、全てが悪ではないと思います。
個人のキャリア軸と会社の方向性にズレが出て離職することは、
健全な新陳代謝だと思います。
ただ、上司や先輩の好き嫌いで離職を決める若手には、カウンセリングが必要です。
どの職場でも、仕事の見解や価値観が違う人がいるのは当然だからです。
「会社を出てあなたはどうしたいのか」離職理由に加えて、
離職後の進路など丁寧にヒアリングしましょう。
誰か1人辞めると次々と辞める人が出てくる連鎖退職も同じで、
会社の理念やビジョンなどの方向性と個人のキャリアの方向性が違うなら
しょうがないと割り切って考えるべきでしょう。
会社の変革期に人がごっそり辞めることはよくあります。
個人のキャリア軸と会社の方向性が合わなくなった人には辞めてもらい、
合っている人が入った方が双方のために良いと思います。
例えば、あるグローバルIT企業では、
ビジネス経験はないが海外移住経験のあるバックパッカーや留学生を積極的に採用し、
語学力に長けたITエンジニアを育成しています。
一方で、力をつけた社員が大手IT企業に引き抜かれても好意的に送り出します。
他社に引き抜かれた個人とも良好な関係を築き、IT業界のネットワークを作ることで、
会社にも良い影響を与えるからです。
会社が個人を拘束し縛り付けるのは難しい時代となっており、
若手の離職を過剰に恐れる必要はないと思います。
前川孝雄のブログ→https://amba.to/2vlOxBh
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〔2〕FeelWorksセミナー情報
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【FeelWorks入社1年目 アシスタント・安部薫(24)の編集後記】
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この度は弊社メルマガをお読みいただきまして誠にありがとうございました。
若手にとっては、「会社や働き方を選ぶ」という自由度が増した一方、
「自分でキャリアを築かないと」というプレッシャーがあるかもしれません。
また若手に限らず、ミドル世代、シニア世代にとっても
「今後どのように働き続けるのか」切実な課題だと思います。
会社と個人が良好な関係を保つには、
双方がしっかりとしたビジョンや軸を持つことが重要ですね。