2018年7月3日
30代から本気で考える!キャリアにおける「自律」とは?/新刊出版記念★特別無料セミナー受付中
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〔1〕前川孝雄の「人が育つ現場」相談室
今月のお題:30代から本気で考える!キャリアにおける「自律」とは?
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日本社会で長らく続いてきた終身雇用制度が崩れつつあり、
人が担ってきた仕事をAIやロボットが担うなど働き方が大きく変化しています。
人生100年時代と謳われる今、長く働き続けるために
「自律型人材の育成」や「キャリア自律」など
個々人の「自律」した働き方があらためて求められています。
キャリアにおける「自律」とは?今一度考えてみましょう。
Q1:なぜ、今後長く働き続ける上で「自律」が求められるのでしょうか。
A:今までの日本の働く社会のシステムがガラッと変化したからです。
従来の日本企業の雇用システムは、新卒一括採用と企業内人材育成がセットで、
入社後のキャリアは会社任せで個人が考える必要はあまりありませんでした。
また、男性の平均寿命は70代で、60歳まで定年で働き、
その後は年金で暮らすという人生設計が成立していました。
しかし、ベストセラーとなったリンダ・グラットンの『LIFE SHIFT』によると、
2007年に生まれた子どもの半数は107歳まで生きると予想されています。
このように、個人の寿命が延び、日本の年金システムも対応しきれなくなっている今、
80代まで働き続ける未来が現実味を帯びています。会社任せにせず、
自分でキャリアを築いていかなければ、誰もが立ち行かなくなってしまいます。
また、80代まで働き続けることは、社会と接点をもつ機会となり、
生きがいにもつながり、孤立を防ぐことにもなるでしょう。
FeelWorksでは、キャリアにおける「自律」を、
「他者から管理・支配されるのではなく、自分の立てた規律や規範に則って働くこと」
だと考えます。
「自立」と聞くと「会社を辞めて独立する」といったことを想像しがちですが、
自分を律する「自律」は会社員であっても求められるものです。
Q2:「自律」するためには、具体的にどのような力が必要でしょうか。
A:30代からは、積極的に「提案」する力を身につけましょう。
働き始めたばかりの20代がいきなり自律的な働き方を実現するのは難しいと思います。
ある程度仕事で一人前になり、キャリア・人生に迷いが出始める30歳前後の世代こそ
「自律」を考える良いタイミングです。
まずは仕事の目的をあらためて問い直し、今のやり方、作業で良いのか確認しましょう。
会社や上司に働きかけ、提案出来るようになっていくべきでしょう。
自ら仕事や役割を作るのです。
また、提案して終わりでなく、提案した内容を実現・実行する当事者として、
周りに働きかけ、そして結果を出すことです。
つまり「①自ら仕事や役割をつくる、②周りを巻き込む、③成果を出す」の
3つのステップを踏むことが、「自律」に必要な力だと考えます。
30歳くらいの年代になると、頭で考えたことを上司に意見し、
満足してしまう場合が多いと思います。意見して終わりの批評家は会社にいらないし、
上司に煙たがられるだけです。特に、自から人を巻き込み動けるかどうかが、
「自律」出来るかどうかの分かれ道です。
Q3:企業人事はどのように「自律」した中堅社員を育成するか。
A:まずは、あらためて企業人事や管理職がキャリア自律しできているか
問うべきだと思います。
人事や管理職はまず自らが会社の外に出て、客観的に自分自身や会社が
どう見られているか市場価値を知ることから始めると良いと思います。
組織としては、個人の自律に必要な3つのステップ
「①自ら仕事や役割をつくる、②周りを巻き込む、③成果を出す」
を根付かせる仕組みが必要だと思います。
具体的には、1社員が感じた問題意識を上司や経営に対して提案できる制度、
2周りを巻き込むことが奨励される組織風土、
3結果を出せば認められる人事制度の3つです。
このように、出る杭が打たれるのではなく出る杭が承認される仕組み、
結果を出せば褒められる組織風土をつくるべきです。
長らく上意下達組織で働いてきた上司層が、
いきなり「キャリア自律」と言われても戸惑ってしまう難しさもあると思います。
個々人の「自律」とチームの「連携」が上手く噛み合う組織づくりが理想です。
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この度は弊社メルマガをお読みいただきまして誠にありがとうございました。
働き方の多様化が進む中で、「自律」という言葉を聞くと、
「今いる会社で働き続けても良いのか」「何か特別な力を身に着けるべきだろうか」
と漠然とした不安を抱きがちです。
どんな環境・職場でもまずは当事者として考え、行動する姿勢が大事なのだと感じました。
「自律」に必要な力は、当たり前のようで難しいことだと思いますが、
個人としても組織全体としても、あらためて考えていただければ嬉しいです。